らくだの感想ブログ

言うは易く行うは難し

わんだふるぷりきゅあ!第5話の感想:通常運転に戻ってきた。やはり振るわないいろは回。

第5話はこむぎといろはの出会いから信頼が築かれるまでを紹介した回だった。あとは新アイテムのフレンドリータクトの登場。

大事な回だったが、4話までと比較して完成度は落ちてきた(というか今までが完璧すぎたんや…)。プリキュアの通常運転になってきたなぁという感じ。

こむぎといろはの思い出

冒頭は散歩に苦戦する女の子との出会いから。

散歩中の女の子と出会ういろは

散歩中の女の子と出会ういろは

いろはが昔の自分たちと重ねてこむぎとの思い出を振り返るきっかけだった。まあ悪くはないんだけど、ちょっと冗長な感じがした。アバンで出会って話した上に、Aパートに入ってからも犬との信頼の築き方をじっくりと解説。

詳しく解説をするいろは

詳しく解説をするいろは

そこまで説明をいろいろしなくても、いっそ苦戦する姿を見て思い出すくらい端折ってもよかったのかも?

そこからいろはの回想が始まる。ストーリーとしては良かった。傷ついたこむぎと病院で出会う。体はもとより心に傷を負っている。本当の家族が見つかったらお別れになるしかない。これは料理しがいのある設定である。

傷ついて保護されるこむぎ

傷ついて保護されるこむぎ

信頼が築けていないいろはとこむぎ

信頼が築けていないいろはとこむぎ

まず、ここも回想が長くてテンポが悪かった。回想だからさらっと終わるかと思いきや普通に話が続いて延々と見せられる。もうちょっと大事なポイントに絞って削れたらもっと良かったのでは。

例えば「こむぎは元の家族がいてそのうち別れる必要がある」というのは今回の話には関係無いので、もう少しあっさりでもいいかも。今後に活きる大事な設定だと思うが、かといって今のタイミングでどこまでじっくり説明するかというのは別だと思う。

あとパピヨンの話も、いる?という感じ。今回のメッセージに全く関係が無い説明なのにやたら強調されていて邪魔に感じた。リードの蝶々とかけたかったのだろうけど、そこまで活かせていた感もなく…いっそ無くてよかったのかなと(またはもっとあっさりと)。

その一方で、リードをつけられるようになるまでが雑だったなと。信頼が大事って言ってたけど、どうやって信頼作れたの?そこの描写が無かった。後でこむぎに聞いたときも「いろはが選んだから」とのことで、それは信頼が作られた後の話のはず。よくわからない。やるならここに時間を割いてほしかった。

戦闘からタクト登場

後半はガルガルとの戦い(?)が始まる。

どうでもいいが、このカットはちょっと面白かった。

戦闘のテンポの悪さ

もう、全体的にひたすらテンポが悪かった。というか戦闘の描き方に慣れていない人が作ってる…?何が起きて何をしているのかわかりづらいし、躍動感・臨場感も無い。一連の動きや流れではなく、細切れの絵を順番に見せられているという印象だった。

よくわからないタクト登場

そして大事なタクト登場シーン。

ワンダフルが落ちてからリードが伸びて手を繋ぐまでの一連のシーン

ワンダフルが落ちてからリードが伸びて手を繋ぐまでの一連のシーン

落ちそう!手を伸ばす!届くか…と思いきや届かない…!

と、思ったらリードが伸びて、そこから手を繋ぐ!

という、まあやりたいことはすごくわかる。けどいかんせんここまでの臨場感が無いせいで全く気持ちが乗らなかったし、そもそもこのリード何?

そして犬にとってのリードは人にとって手をつなぐことだね!という大事な伏線回収をしながら二人で晴れやかに話をするも、氷はどんどんヒビが入っていて視聴者はそれどころじゃない。なんでそんな呑気なんだ。

ここは完全に視聴者とキャラクターの心が乖離していたと思う。

割れそうな氷の上でのんびり話す二人

割れそうな氷の上でのんびり話す二人

そして案の定氷は割れる。しかしすぐさま鏡石が光って二人は浮かんで助かったっぽい。

もう何がなんだか。

そして再び登場するリード、そこから登場するタクト。

…もう何がなんだか。

完全に置いてけぼりだった。

面白いタクトの設定

さて、文句はこのあたりにして。

タクトはどうやらキラリンアニマルの力を借りることができるらしい。

うさぎの力を得たワンダフル

うさぎの力を得たワンダフル

いろんな動物のいろんな力で今後の問題を解決していくんだろう。話の広がりにもつながる面白い設定だと思った。キラリンアニマルを捕まえるたびに、これはどういう力になるんだろう?とか、想像力が刺激される。

悟の発言

悟の急な「犬飼さんが嬉しいと、僕も嬉しいな」の発言。

「犬飼さんが嬉しいと、僕も嬉しいな」と言う悟

いや、この発言自体に特に裏は無いだろうが、その後のいろはの一時停止。

一時停止するいろは

いろははここで何を感じ、どんな思考を巡らせていたのか…。

プリキュアなので恋愛要素は無いと思うが、ただ5の例もあるから(しかもシリーズ構成同じ)、意外とこれもテーマの1つになるのかもしれない。

可愛いまゆ

今回もストーリーに関係なくとも存在感を示してくるまゆ様。

おそろいバッグにテンションが上がるまゆ。おそろい嬉しかったんだね。もらったときはすごくクールだったけど。

バッグをもらって喜ぶまゆ

そしてお返しに悩むまゆ。わかるよ。難しいよね〜。

お返しに悩むまゆ

そしてゆきに相談した流れで吸うまゆ。

吸うまゆ

堪能させていただきました。

やはりキャラクターの感情の動きがよく表現されるというのは、そのキャラクターの魅力がよく伝わると思う。個人的にすごく好きである。

まとめ

今回はシリーズ開始直後のシリーズ構成による脚本回が一段落し、通常運転に移行した最初の回。まあプリキュアってこうだよね〜という、日常を思い出させてくれる回でした。今までがヤバすぎたんだ。

話や動きなどに冗長なことが多く、根幹となるメッセージがダイレクトに伝わって来なかった回だった。もう少し描くことを絞ってほしかった。

ただその根幹部分もちょっと気になった。極限までスリムにすると根幹部分は「犬にとってのリードは人にとっては手をつなぐことなんだ、ということに気づく回」と言えるかと思う。でもそれってタクト登場に至るまでのキャラクターの重要な成長と言えるんだろうか?(別のテーマとして「リードは信頼があるからつけられる、むしろ安心できる」というのもあったが、信頼を積んだのは過去の話であるので今回のメインテーマにはならない。)

まずこの部分から既に間違えていた感がある。次回のケンカ回で絆を深めてタクト登場の方がテーマとしてはふさわしかったのでは…?と思ってしまった。とはいえ、次回はこむぎのタクト回になるから譲れないというのもあるのかもしれないが…。